日本には今、女子競輪があります。
ガールズケイリンのプロ選手たち。
プロの選手でさえ獲得できなかったオリ
ンピックのメダル。
そこでアマチュアの梶原選手が、銀メダ
ルを獲得。すごいことです。
2020TOKYOの自転車では、唯一。
(2020年にドイツのベルリンで行わ
れた世界選手権の同種目では、金メダル
を獲得)
女子のトラックレースには、ガールズケ
イリンから唯一人、小林優香選手が女子
ケイリンに出場しました。
小林選手はペダルの踏込の強さが特徴
で、片足のレップレスで200kgを持ち
上げます。男子トップ選手並みの強さ。
2014年のデビューから22連勝。
メダルを獲得しています。
大きな期待がありましたが、今回は残念
ながら、準々決勝3組で6位と敗退して
しまいました。
男子と同じように、周回中の速い流れで
位置取りできない。
スプリント力はあるのに。
とても残念です。
ケイリンとオムニアムでは、競技の性格
がまったく違います。
ケイリンは短距離種目で、オムニアムは
中長距離種目です。
だから女子競輪の選手はオムニアムには
出場していません。
自分の力が活かせない、予選突破でさえ
簡単ではないからです。
僕が競輪選手の街道(ロード)練習に参
加したときに競輪選手から、
「センバ君のほうが速いんだから、俺に
合わせなくて先に行っていいよ」と言わ
れてました。
当然、スプリントで僕はまったく歯がた
ちません。競輪選手はプロですから。
でも街道だと、アマチュアのこっちのほ
うが速い。
それだけ種目によって適性が違います。
更に梶原選手の凄いところは、自分のこ
とをよく分かっている。
戦術や戦略、そして脚質の強みが出せる
最適な種目を選んでいます。
オムニアムは、20人~30人の選手が
出場して、各種目のポイント合計で勝敗
が決まります。
出場メンバーでトップを取れる選手は限
られていて、毎大会一定の選手をチェッ
クしていれば、そんなに外さない。
すると、戦術や戦略が立てやすい。
自分の調子を考えて、レースの展開で力
の配分を決めていくことができます。
更にさらに、梶原選手は無類の練習好き
で、ずっと練習していたいタイプです。
野球のイチロー選手のように、練習が終
わってからもバッティングセンターに行
ってしまうみたいに。
練習のし過ぎで、体調を崩したのを気付
かないぐらいです。
「自転車が好きでたまらない」との事。
そして将来は、プロであるガールズケイ
リンの世界には進まないそうです。
大学で何かをやっていきたい。
でも、ケイリンでは自分の力が発揮でき
ないと感じているからかもしれません。
クレバーで本当に自転車が好きでなけれ
ば、メダルには届かないんです。