午前 11時ちょうど、明神分岐から梓川
左岸沿いの広くて平坦な歩道をゆっくり
と進む。ここから河童橋までの標準タイ
ムは 50分です。
いつの間にか木々のキラキラ感や川から
上がる霧がなくなっていました。気温は
11°C。もうまとった氷が解けていた。
30分ほど歩いたところで、木がなぎ倒
されて大きな石や岩が転がっている場所
に着きました。土石流が発生した斜面。
実際に見ると、こんなのに巻き込まれた
らひとたまりもない、という感じです。
12時10分に河童橋に到着。
すると朝の静かさと違い、人だらけでし
た。しかもその半数以上が外国の人。
食事をするお店で食券を買うまで 30分
近くかかるし、土産物屋さんも入場制限
をするぐらいの混雑。まるで街中です。
食事を終え土産屋を数店見て、ツアーバ
スの帰りの時間まで河童橋近くのベンチ
に座り 1時間以上も橋と穂高連峰をずっ
と眺めていました。
あと 6日後に、橋の上に穂高神社の方や
関係者さんが集まり閉山式が行われる。
そして上高地は春までの長い眠りにつき
ます。
①明神の分岐 ②土石流の跡
③小梨平キャンプ場の紅葉 ④名物のコロッケカレー
⑤河童橋 ⑥牛乳ソフトクリーム
この日のような快晴は、月に数日しかあ
りません。そして放射冷却が起きる気温
になるのも、11月の数日しかない。更
にここまできれいに木や草が氷をまとう
のと川霧が発生するのはもっと確率が低
くなかなか見ることができないし、見れ
たとしても夜明けからの数時間のみで、
1年に 1回しか訪れないハイカーたちに
とっては本当に奇跡的なことです。
1週間ほど前の同じツアーでは雨で、ま
ったくそいう景色はありませんでした。
今回は上高地の神様の気まぐれが、良い
ほうに僕たちに向いてくれたようです。
バス集合時間前に全員が集まったため、
予定より少し早い 14時40分に出発し
て帰路につきました。
熊ベルを片付けたときに、10月26日
に熊が出たという掲示物を思い出し
(出なくて良かったな~)と思っている
とバスが急停止。
なんと、バスの前に熊がいました。
突然飛び出してきたようで、すぐに逃げ
て行った。
歩いているときでなくて、よかった~。