僕は以前から知っていたし、今回の治療
説明の中でも H先生に、そのことは確認
してありました。
それは移植手術によって血液型が変わる
可能性があるということ。可能性がある
とは、その移植される骨髄、臍帯血、そ
して今回の移植がうまくいかなかった場
合にやるかもしれない、兄弟の血液から
もらう抹消血幹細胞移植。
それぞれの提供者さんによって変わって
しまう、移植を受ける患者の血液型。
移植される血液型が同じであれば、血液
型は変わらない。だけど違っていればそ
の血液型に、ゆっくりと置き換わってい
きます。
赤血球の寿命は約120日。白血球は数
日の寿命のものもあります。
事故などの緊急輸血が行われるときは、
違う血液型は輸血できない。それは、血
液の中の抗体という物質が反応して、赤
血球がくっついてしまうから。
くっついてしまうと、赤血球は全部壊れ
て、呼吸困難や腎臓の機能が落ちるなん
かの、重篤な障害につながることがある
んです。
でも不思議なことに、こういった移植の
ときはそんなことは起きません。ゆっく
りと変わっていくためなのか、一人の体
の中にしばらくの間、二つの血液型が存
在することになる。
徐々に新しいものに変わっていきます。
そして気になっていて、ネットなんかで
調べても出てこなかったもの。
血液型が変わると、性格が変わってしま
うんじゃないかということ。
それについて H先生は、
「そういったことは、全くありません」
と断言した。
僕も、そういうものは無いだろうなと思
ってはいたんですが、どうしても専門家
に確認したかった。だってそうなると、
血液型占いって何なのということになっ
てしまうから。だいたい日本みたいに、
人口に対する血液型の分布が、こんなに
多様な国は少ないそうです。多くの国で
は、ある程度血液型が偏っています。
でも妻は、
「私は A型で決断力がなかったから、こ
れからは B型の決断力のある人になる」
人の話を聞かないのは、昔からです。